ジョン・ラセターのチーム作り・映画を作る理由「魔法の映画はこうして生まれる」
だいぶ前(2014.11.24)に録っておいたEテレの番組「魔法の映画はこうして生まれる ジョン・ラセターとディズニーアニメーション」を見ました。
ジョン・ラセターは、元アニメーターで、『トイ・ストーリー』などを作った監督でもあり、現在はアメリカでアニメーションを作っているピクサーとディズニーで製作総指揮をしているトップ。
しかも宮﨑駿信者ですね。
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映画作りは、チームワーク。
映画だけでなく、あらゆる仕事に通じる考えです。
ピクサーのものづくり、ハリウッドの制作システムはある程度理解しているつもりだったけど、実際にスタジオで撮影された映像を見て、やはり凄いなぁと感心しました。
まず複数の人々がストーリーに関わるというのはよく知られていると思う。
ある程度出来上がったシーンの試写が終わると、「ノート・セッション」と呼ばれる会議が開催される。
プロデューサー、監督、スタッフはもとより、他の映画や次回作の監督、脚本家らも加わる。数えてみたら、総勢およそ40名くらい。
この体制作りは素晴らしい。
様々なアイデア、意見を言い合う。
決して自分の意見を押し付けるということではなく、作品を良くするというひとつの目標のために、全員が全力を尽くす。
徹底して議論を尽くす。
本当にプロフェッショナルだなと。
結構びっくりしたのは、ストーリーの一部が完成していなくても作業が進んでいること。
宮崎駿みたいなブレーンひとりの場合、絵コンテと同時進行するというのは分かるけど、ハリウッドのアニメーションスタジオがこういう進め方をしていることもあるんだと。
ディズニーを解雇された彼が、再びディズニーに戻る。
経営陣主導の映画作り。
当時、ディズニーの監督が「アニメーションが分からなくなった」「面白いものはこれだと決断する能力がなくなった」と言う。
自由にものが言える雰囲気作り。
主役は君たちだ。経営者が映画を作るんじゃない。
これを目指し、環境を整えていく。
彼がスタジオを案内しているとき、見せたいものがあると言って見せたのは、オスカー像と同じように展示されていた、ボロボロになったウッディー人形。
これは、ラセターが監督した世界初のフル3DCG『トイ・ストーリー』のキャラで、とある6歳の子供がずっと遊んで、壊れてもずっと肌身離さず大事にしてきたけれど、新しいウッディー人形を買ってもらった時に持って来てくれたもの。
「私たちがアニメーション映画を作り続ける理由はここにあるのです。自分たちが生み出した架空のキャラクターが映画を観た子供たちの中で本物になり、映画を観た後でもずっとそばにいたいと思ってくれること。このことのために頑張るのです」
このボロボロの人形がある限り、ウォルト・ディズニーのスピリットは生き続けるんだろうなぁと感じました。
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