りすたと!

リスタートするための第一歩。

赤い屍体と黒い屍体「ETV特集 立花隆 次世代へのメッセージ」

NHK教育でたまたま途中から見た「ETV特集 立花隆 次世代へのメッセージ ~わが原点の広島・長崎から~」(たぶん再放送)。
ジャーナリストの立花隆さんが、戦争や原爆について伝えたいことをまとめた番組のようでした(途中から見たので全体像は不明)。

彼が駆け出しの頃、言わば彼の活動の原点だと語っていたのが、画家の香月泰男のシベリア抑留体験を聞き書籍化したことだそう。

香月泰男はシベリア抑留の絵画を多く描いて有名ですが、その中に、打ち捨てられた日本人の屍体の絵『1945』がある。

f:id:iamre:20150222150450j:plain
公式サイト「山口県立美術館 香月泰男展」より
展示案内 | 没後40年 シベリア・シリーズと香月泰男展 | 山口県立美術館

それは、シベリア抑留した香月が、旧満州で鉄道の車窓から見た日本人の屍体。
生皮を剥がれ、打ち捨てられた「赤い屍体」。
中国人の反日感情が爆発した結果だと香月は感じたらしい。
日本人が中国人にした残虐な行為。その代償というか、反動というか。
まさに(日本人が)加害者の面が描かれている。

一方、日本人には長崎の被爆した「黒い屍体」もある。
これは被害者の面。

f:id:iamre:20150222151234j:plain   公式サイト「原水協(原水爆禁止日本協議会)」より
核兵器のない平和で公正な世界のために 日本原水協 Gensuikyo 【発行物紹介】

香月泰男も立花さんも、真の反戦運動は「赤い屍体」から考えなければならないと言っている。
もちろん両方の視点が大切だけれど、自身が何をしたのかを先に考えるべき。

NHK【ETV特集】立花隆 次世代へのメッセージ ~わが原点の広島・長崎から~ 2015年2月14日(土)夜11時、再放送:2015年2月21日(土)午前0時00分(金曜深夜)

NHKオンデマンド | ETV特集 立花隆 次世代へのメッセージ~わが原点の広島・長崎から~