りすたと!

リスタートするための第一歩。

臭いものにフタをしても無駄 ISIS日本人人質事件

ISISの人質事件でもうひとりの邦人も殺害されたとされる映像がインターネット上に公開されたというニュースで、一日ムカムカする。

冷たい言い方になってしまうけれど、99.9パーセントは殺されるだろうと思っていて、もし生きて帰って来れたら奇跡だなと感じていた。
予想していた結果だけど、どこかで、もしかしたらという希望を持っていただけに残念でならない。

NHKスペシャルISIS関連の特番をやっていたけど、平和ボケした日本人がリアルに感じることは難しいのではないかとも思ってしまった。
実体験に基づかない状況は、確かな情報と想像力で補うしかない。

親を戦火で亡くしたり、親と離れ離れになったり、貧しく空腹で生きることさえ必死だったり、情報収集の手段がなかったり、教育者に問題があったり、宗教的に鬱屈していたり、隣の大人がテロリストだったり、そうした状況に置かれた人間が、何が真実で何が間違っていて、どの道を進めばよいのかなんて分かるだろうか。

アメリカを含む有志が空爆を続けている。それなりのダメージが与えられるけれど、焼け石に水というか、思想が根絶やしにされるなんてきっとありえない。
指導者が暗殺されても、意志だけが残り共有されていく。殉教という形で神格化されていく。感化された各地に散らばったスタンドアロンな分子が牙を向いてしまう。
彼らの中で意識が変わらない限り、きっと連鎖は終わらない。

怖いのは、分子が日本国内でテロを起こすこと。
「使命に燃える」のは聞こえは良いが、実害が及ぶとなると話が違ってくるのが世の常だ。
こうなると、「自分の責任」ということだけで済ませる軽はずみな言動・行動はできなくなる。

空爆で、ちょっとは戦力勢力が落ちるかもと上辺の安心感を得てしまう自分が嫌だ。
臭いものにはフタをしたい。でも臭いものは私たちと同じ人間なんだ。

「じゃあ、どうすればいいんだよ?」

彼らが「テロ? アホくさ。バッカじゃねーの?」って言えるくらい夢を見させることができる環境を作ることだろうね。
どこかの学者さんたちはどのように考えているのか知りたい。

ああ、眠くなってきた。
長い夜になりそうだ。