小さいものの中に無限の宇宙の真理がある 岡倉天心『茶の本』
本を読むより手軽にエッセンスを得られるNHK教育「100分de名著」。
興味を持ったら読んでみるっていう肩肘張らないスタンスで毎回見てます。
で、岡倉天心『茶の本』の回。
茶道は、雑然とした日々の暮らしの中に身を置きながら、そこに美を見出し、敬い尊ぶ儀礼である。
そこから人は、純粋と調和、互いに相手を思いやる慈悲心の深さ、社会秩序への畏敬の念といったものを教えられる。
日々の一コマ一コマの中にこそ本当の美や哲学がある。
「空」だからこそ、そこに入れられる。
禅においてはほんの些細な日常茶飯事も宇宙全体につながる真理となる。
日々の暮らしの中の全てが修行であり、全ての物事には大きい小さいの区別はない。
目の前の現実をありのままに受け入れて味わえという教え。
茶道の理念はことごとく暮らしの細々とした事柄のうちに偉大さを見出すという禅の考え方に由来する。
小さいものの中に無限の宇宙の真理がある、という思想。短歌や俳句も。
この番組を見て、改めて日本人で良かったなと思う今日このごろ。
茶道自体に興味が湧きました。
どこか茶会に行ってみたいなぁ。
- 作者: 岡倉天心,大久保喬樹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 文庫
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