編集者の直観 浦沢直樹『20世紀少年』の企画のタネ
浦沢直樹先生が出演していた日テレ「先輩 ROCK YOU」にて、『20世紀少年』の企画時の話があった。
当時、浦沢直樹は『YAWARA!』や『HAPPY!』を連載していて、週刊連載はやめよう思っていた頃、風呂に入っていたらこんなシーンが浮かんだという。
それは、国連事務総長のような人が、「彼らがいなかったら21世紀は迎えられなかったでしょう。紹介しましょう」と言って、T-REXの20th century boyが流れるイメージ。
何の話だろう?と。
こんな話が浮かびましたと編集部にFAXした。
編集長だった長崎尚志氏と打ち合わせで、「彼らは何をして21世紀を無事迎えられるようにしてくれたのかね?」と話し合ったそう。
浦沢「怪獣と戦ったんですかね?」
長崎「いや、カルト教団だろ」
え? いやー面倒くさそうだな、と思ったらしい。
そして、また風呂かどこかで、ふとカルト教団の教祖の名前が「ともだち」だったら面白そうだなと思ったらしい。気持ち悪いなって。
翌週の打合で、そのことを話したら、 長崎氏は、「うわっ、この作品は空前のヒット作になるな」って思ったという。
編集者ならではの勘、嗅覚。
作品のムードを感じ取ったらしい。
全体のムードを掴めると、作品が生まれるのはよく分かる。
グータララ~を歌わなかったケンジ『20世紀少年』共通記憶の確認とともに今を生きる - りすたと!
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